らぁみれ:二人の時間

外であまり親密過ぎる態度は厳禁よ。
そう言ったのは私だ。

あくまで外では仲の良い上級生と下級生の関係でいましょう。
そう言ったのは私だ。

あまりに過度な触れ合いは人目につかない場所で行う事。
そう、例えば、私や真中さんの御宅であるだとか。
そう提案したのも私だ。


放課後の自宅の部屋にらぁらを招き入れると部屋の扉を閉めれば、後ろから即飛びついてくるらぁらに「勝手に飛びついてはいけない」と違反チケットを貼り付けた。

らぁらは気にせずニコニコ顔で私の手を引いて「委員長…みれぃ、早く~」と甘えた声。

「みれぃ、好き…」

らぁらと二人並んで座るベットの上、らぁらはベットを軋ませ、私に身体を寄せた。

「ちょっと、近いわ…」

らぁらはいつも自分の気持ちに素直で。

「でも、二人だけの時ならいいんだよね? みれぃ…」

慣れて把握しているらぁらの行動は私の計算通りのはずなのに。

「…うっ、確かに、そうだけど」

私の鼓動は未だに計算外にドキドキしてしまって。


「みれぃ大好き…」

頬を緩ませて、らぁらの声が嬉しそう弾んでる。
柔らかならぁらの瞳がじっと私の眼を見つめてる。

小さな身体ぶるっと震わせて

「みれぃ~っ…」

身体全体で無邪気に力いっぱい抱き着かれる。
らぁらの小さな身体の温かなぬくもりが伝わってくる。

今にもキスされそうだ。
突然されたら、ちゃんと注意しなくては。

私はまだ心の準備なんて出来ていないから。

そんなに嬉しそうにしないで欲しい。

らぁらがあまりにも嬉しそうだと、その嬉しさが、私にも伝わってきてしまう。

私まで喜びで、胸が疼いてきてしまう。
ただでさえ、今、こんなにも心臓がドキドキしてるのに。

らぁらにぎゅっと抱きしめられると、らぁらのぬくもりで温められた血液が私の頭にばかり回ってきている気がする。

熱く紅潮していく頬を止められない。

敏感になった肌はらぁらの気持ちのこもった嬉しそうな視線が刺さるみたいに刺激的で、感じやすくて。
それが肌を撫でられてるみたいで、不意にぞくりと身体が震えてしまう。

急に恥ずかしさで込み上げた気持ちのやり場の無さをスカートに忍ばせた無記入の違反チケットをらぁらの顔を隠すように貼り付け誤魔化す。

「う、うぇーん、わたし、なにもしてないよ…?」

貼り付けた紙を剥がし、私を見つめるらぁらの瞳。
ひときわ大きく開いて、頬を緩ませた。


「…あまり見ないでよ…」


「みれぃも、そんな顔…するんだね…」


私は今、一体どんな顔してるのかしら。
きっと、計算通りの顔じゃないわね。

「みれぃ、すっごく可愛い…っ! !! ねぇ、みれぃ、わたし、みれぃとキスしたい…!」

「ねっ、みれぃ?」

らぁらは私が返事を答える前に顔を近づけようとする。
後でらぁらには「人の返事はちゃんと、待つように」と注意してあげないといけない。

私はそっと目を閉じた。

…眼を閉じるのも返事のひとつかしら。

差し込む夕陽に染まる部屋の中で真っ赤な色に焦がされるように私はらぁらとくちづけをした。

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